2020.07.08 12:17ある男の記録(一雪+女審神者)ある男の記録 一 こうして机に向かって筆をとるというのも、どれくらいぶりのことでしょうか。もしかしたら生まれて、否、この身体を得てからはじめてのことなのかもしれません。霧がかった湖畔から、向こう岸の景色を探すような、ひどく頼りない心持ちで、私はこれを書いています。何かを掴もうと...